よく来てくれたね、だと?
自分から呼び出しておいて、よくもいけしゃあしゃあと…。
「…ルレイアは何処だ?」
挨拶もせず、俺は単刀直入にそう尋ねた。
馴れ合うつもりは全くない。
あるものか。
この女は、俺からルレイアを奪ったのだ。
出合い頭に拳銃で頭を撃ち抜かっただけ、感謝して欲しいくらいだ。
「彼はここにはいないよ。帝国自警団本部にいる」
「牢屋の中にか?」
「まさか。彼は犯罪者でも捕虜でもない。部屋から出られない不自由以外は、自由に過ごしてもらってるよ」
部屋から出られない、外部に連絡を取ることすら出来ないのに。
何が、自由に過ごしている、だ。
お前の頭の中の辞書の「自由」は、俺とは違う意味なんだろうな。
あまりに腹立たしくて、やはり殺してやりたくなった。
俺がそうしないのは、ここで俺が短気を起こすことによって、ルレイアに悪影響が及ぶかもしれないからだ。
そうじゃなければ、今頃とっくに、この女の心臓は止まっている。
「いつになったら、ルレイアを返すつもりだ?そもそもお前は、何故ルレイアを連れ去った?何がしたかったんだ」
ここぞとばかりに、俺は聞きたかったことをブロテに畳み掛けた。
するとブロテは、俺の質問に答える代わりにこう言った。
「…彼のことが心配なんだね」
「…はぁ?」
何を…決まりきったことを。
質問をはぐらかされ、腸が煮え繰り返る思いだった。
「質問には答えられないと?」
「いいや…。ただそう思っただけだよ。心からルレイア卿のことを思ってるんだって」
「…」
…我慢しているつもりだったが、やはり拳銃で脅すべきか?
早速我慢出来なくなってきた。
すると、ブロテは。
「大丈夫だよ。『保護』の期間は最大で一ヶ月。一ヶ月が終わったら、彼を解放するよ」
「…」
…成程。だから安心しろって?
出来るはずがないだろ。
「保護が終わったら、次は何だ?理由をつけてルレイアを拘束し続けるつもりだろう?」
「まさか。次なんてないよ。一ヶ月が終わったら解放する。それは約束するよ」
信じられるか。
実際にルレイアを解放するまでは、ブロテがどんな口約束をしようと信用出来ない。
「ルレイアはどうしてる?…元気なんだろうな?」
「勿論だよ。怪我一つしてない」
「…」
信用しない。
こうしている間にも、ルレイアが虐待を受けているかと思うと…。
…すると。
「ルレイア卿のことばかりだね、君は」
「…あ…?」
「何で自分を呼び出したのか、とか聞かないの?」
…そういや、まだ聞いてなかったな。
まずは一番の心配事を解決しないことには、暴力衝動が抑えられなくてな。
「成程ね。ルレイア卿に『話が通じる』のは、相棒であるルルシー卿だけ…。彼らの言っていたことは本当だったんだ」
ブロテは独り言のように、そう呟いた。
…彼ら…?誰のことだ?
こいつは何を言っている?
俺に理解の出来ないことをツラツラ並べて、煙に巻かれているようでムカついた。
自分から呼び出しておいて、よくもいけしゃあしゃあと…。
「…ルレイアは何処だ?」
挨拶もせず、俺は単刀直入にそう尋ねた。
馴れ合うつもりは全くない。
あるものか。
この女は、俺からルレイアを奪ったのだ。
出合い頭に拳銃で頭を撃ち抜かっただけ、感謝して欲しいくらいだ。
「彼はここにはいないよ。帝国自警団本部にいる」
「牢屋の中にか?」
「まさか。彼は犯罪者でも捕虜でもない。部屋から出られない不自由以外は、自由に過ごしてもらってるよ」
部屋から出られない、外部に連絡を取ることすら出来ないのに。
何が、自由に過ごしている、だ。
お前の頭の中の辞書の「自由」は、俺とは違う意味なんだろうな。
あまりに腹立たしくて、やはり殺してやりたくなった。
俺がそうしないのは、ここで俺が短気を起こすことによって、ルレイアに悪影響が及ぶかもしれないからだ。
そうじゃなければ、今頃とっくに、この女の心臓は止まっている。
「いつになったら、ルレイアを返すつもりだ?そもそもお前は、何故ルレイアを連れ去った?何がしたかったんだ」
ここぞとばかりに、俺は聞きたかったことをブロテに畳み掛けた。
するとブロテは、俺の質問に答える代わりにこう言った。
「…彼のことが心配なんだね」
「…はぁ?」
何を…決まりきったことを。
質問をはぐらかされ、腸が煮え繰り返る思いだった。
「質問には答えられないと?」
「いいや…。ただそう思っただけだよ。心からルレイア卿のことを思ってるんだって」
「…」
…我慢しているつもりだったが、やはり拳銃で脅すべきか?
早速我慢出来なくなってきた。
すると、ブロテは。
「大丈夫だよ。『保護』の期間は最大で一ヶ月。一ヶ月が終わったら、彼を解放するよ」
「…」
…成程。だから安心しろって?
出来るはずがないだろ。
「保護が終わったら、次は何だ?理由をつけてルレイアを拘束し続けるつもりだろう?」
「まさか。次なんてないよ。一ヶ月が終わったら解放する。それは約束するよ」
信じられるか。
実際にルレイアを解放するまでは、ブロテがどんな口約束をしようと信用出来ない。
「ルレイアはどうしてる?…元気なんだろうな?」
「勿論だよ。怪我一つしてない」
「…」
信用しない。
こうしている間にも、ルレイアが虐待を受けているかと思うと…。
…すると。
「ルレイア卿のことばかりだね、君は」
「…あ…?」
「何で自分を呼び出したのか、とか聞かないの?」
…そういや、まだ聞いてなかったな。
まずは一番の心配事を解決しないことには、暴力衝動が抑えられなくてな。
「成程ね。ルレイア卿に『話が通じる』のは、相棒であるルルシー卿だけ…。彼らの言っていたことは本当だったんだ」
ブロテは独り言のように、そう呟いた。
…彼ら…?誰のことだ?
こいつは何を言っている?
俺に理解の出来ないことをツラツラ並べて、煙に巻かれているようでムカついた。


