The previous night of the world revolution7~P.D.~

――――――…覚悟はしていたけど。

案の定、ルレイア・ティシェリー卿は私の誘いを断った。

それも、再考の余地もないほどに拒絶した。

…駄目か。

失意の中で、私は内心溜め息をつきながら仲間達のもとに向かった。

「ブロテちゃん…どうだった?」

私が戻ってきたのを見て、マリアーネが心配そうに尋ねた。

皆、私が戻ってくるのを待っていてくれたらしい。

「…」

私は、無言で首を横に振った。

案の定駄目だった。

分かってるよ、私だって。

私が誘ったくらいじゃ、そう簡単に気を変えてくれることはないだろう。

それほどに、彼の抱える闇は深い。

そしてそれは…帝国騎士団の責任であり、ローゼリア元女王の責任であり。

彼を助けることが出来なかった、帝国自警団の責任でもあるのだ。

「そうか…。まぁ、そう簡単にはな…」

アンブロもそう言って、腕を組んで溜め息をついた。

「彼にとって私達は、自分を裏切った帝国騎士団と大して変わらないんだろうね」

「そうだね…。自分を裏切った組織に入らないかって誘われても、受け入れられないのも無理ないよ」

ユナとシャニーが言った。

「せめて、帝国自警団に入らなくても…『青薔薇連合会』から足を洗って欲しいものだね」

セルニアが言った。

…うん、そうだね。セルニアの言う通りだ。

帝国自警団に入りたくないなら、それは仕方ない。

だけど、『青薔薇連合会』から…闇の世界から足を洗って欲しい。

彼は本来、あちら側にいるべき人間じゃないのだから。

信じていたであろう帝国騎士団に裏切られ、ショックのあまり心を闇に染めてしまったのだろうが。

しかし、一生を闇の世界で棒に振ることはない。

やり直せるはずだ。また、何度でも。

そして、彼を助けることが出来なかった私達が…せめて、その手助けをしてあげたい。

今の私は、そう思うようになっていた。