――――――…覚悟はしていたけど。
案の定、ルレイア・ティシェリー卿は私の誘いを断った。
それも、再考の余地もないほどに拒絶した。
…駄目か。
失意の中で、私は内心溜め息をつきながら仲間達のもとに向かった。
「ブロテちゃん…どうだった?」
私が戻ってきたのを見て、マリアーネが心配そうに尋ねた。
皆、私が戻ってくるのを待っていてくれたらしい。
「…」
私は、無言で首を横に振った。
案の定駄目だった。
分かってるよ、私だって。
私が誘ったくらいじゃ、そう簡単に気を変えてくれることはないだろう。
それほどに、彼の抱える闇は深い。
そしてそれは…帝国騎士団の責任であり、ローゼリア元女王の責任であり。
彼を助けることが出来なかった、帝国自警団の責任でもあるのだ。
「そうか…。まぁ、そう簡単にはな…」
アンブロもそう言って、腕を組んで溜め息をついた。
「彼にとって私達は、自分を裏切った帝国騎士団と大して変わらないんだろうね」
「そうだね…。自分を裏切った組織に入らないかって誘われても、受け入れられないのも無理ないよ」
ユナとシャニーが言った。
「せめて、帝国自警団に入らなくても…『青薔薇連合会』から足を洗って欲しいものだね」
セルニアが言った。
…うん、そうだね。セルニアの言う通りだ。
帝国自警団に入りたくないなら、それは仕方ない。
だけど、『青薔薇連合会』から…闇の世界から足を洗って欲しい。
彼は本来、あちら側にいるべき人間じゃないのだから。
信じていたであろう帝国騎士団に裏切られ、ショックのあまり心を闇に染めてしまったのだろうが。
しかし、一生を闇の世界で棒に振ることはない。
やり直せるはずだ。また、何度でも。
そして、彼を助けることが出来なかった私達が…せめて、その手助けをしてあげたい。
今の私は、そう思うようになっていた。
案の定、ルレイア・ティシェリー卿は私の誘いを断った。
それも、再考の余地もないほどに拒絶した。
…駄目か。
失意の中で、私は内心溜め息をつきながら仲間達のもとに向かった。
「ブロテちゃん…どうだった?」
私が戻ってきたのを見て、マリアーネが心配そうに尋ねた。
皆、私が戻ってくるのを待っていてくれたらしい。
「…」
私は、無言で首を横に振った。
案の定駄目だった。
分かってるよ、私だって。
私が誘ったくらいじゃ、そう簡単に気を変えてくれることはないだろう。
それほどに、彼の抱える闇は深い。
そしてそれは…帝国騎士団の責任であり、ローゼリア元女王の責任であり。
彼を助けることが出来なかった、帝国自警団の責任でもあるのだ。
「そうか…。まぁ、そう簡単にはな…」
アンブロもそう言って、腕を組んで溜め息をついた。
「彼にとって私達は、自分を裏切った帝国騎士団と大して変わらないんだろうね」
「そうだね…。自分を裏切った組織に入らないかって誘われても、受け入れられないのも無理ないよ」
ユナとシャニーが言った。
「せめて、帝国自警団に入らなくても…『青薔薇連合会』から足を洗って欲しいものだね」
セルニアが言った。
…うん、そうだね。セルニアの言う通りだ。
帝国自警団に入りたくないなら、それは仕方ない。
だけど、『青薔薇連合会』から…闇の世界から足を洗って欲しい。
彼は本来、あちら側にいるべき人間じゃないのだから。
信じていたであろう帝国騎士団に裏切られ、ショックのあまり心を闇に染めてしまったのだろうが。
しかし、一生を闇の世界で棒に振ることはない。
やり直せるはずだ。また、何度でも。
そして、彼を助けることが出来なかった私達が…せめて、その手助けをしてあげたい。
今の私は、そう思うようになっていた。


