「…まずは謝らせて欲しい。突然こんな…強引な方法で連れてきてしまって、ごめんなさい」
まず真っ先に、ブロテはそう言って頭を下げた。
失礼なことをしたという自覚はあるらしい。
「でも、事前に告知してしまったら、仲間が君を隠すかと思って…」
「…」
「帝国自警団団長の名に誓って、悪いようにはしないと約束する。必要なものがあったら、何でも言って欲しい。通信機器は無理だけど、それ以外なら大抵のものは…」
「…ねぇ。下らない御託はどうでも良いんですけど」
俺はティーカップの紅茶の中に、砂糖を一つ入れ。
ティースプーンでぐるぐる掻き回しながら、ブロテに向かって言った。
「お互い、仲良しこよしする仲じゃないでしょう?わざわざ『青薔薇連合会』本部に乗り込んできてまで、俺に何の用です?」
「…そうだね。前置きは必要ない…けど、これだけは、先に言わせて欲しいんだ」
あん?
「強引な手段を取らせてもらったけど、私は喧嘩腰で君と話したくはない。私に敵意はないんだってことは、分かってもらいたい」
…だってよ。
一風変わった親父ギャグのつもりだろうか。
全然面白くなかったんで、下らないことを言うのはやめて欲しいですね。
人様を強制連行して閉じ込めておいて、敵意はないんだってさ。
へー。ウケる。
そういえばこの人、長らくアシスファルト帝国に留学してたんだって?
じゃ、これがアシスファルト流の「おもてなし」なのかもしれない。
そうでもなきゃ、有り得ないだろう?
自分が拉致した相手に、敵意はないから仲良くお喋りしよう、なんて。
全く馬鹿な話だ。
…まぁ良い。
「あなたに敵意があろうとなかろうと、俺は大してどうでも良いんで」
閉じ込められている事実に、何の変わりもないからな。
「用件をさっさと話してください」
「…分かった。それなら…単刀直入に言う」
ブロテは、一つ深呼吸して。
心底真剣な顔で、俺の目を見つめながらこう言った。
「『青薔薇連合会』をやめて、帝国自警団に入る気はない?」
…思わず、飲んでいた紅茶ぶち撒けるところだった。
まず真っ先に、ブロテはそう言って頭を下げた。
失礼なことをしたという自覚はあるらしい。
「でも、事前に告知してしまったら、仲間が君を隠すかと思って…」
「…」
「帝国自警団団長の名に誓って、悪いようにはしないと約束する。必要なものがあったら、何でも言って欲しい。通信機器は無理だけど、それ以外なら大抵のものは…」
「…ねぇ。下らない御託はどうでも良いんですけど」
俺はティーカップの紅茶の中に、砂糖を一つ入れ。
ティースプーンでぐるぐる掻き回しながら、ブロテに向かって言った。
「お互い、仲良しこよしする仲じゃないでしょう?わざわざ『青薔薇連合会』本部に乗り込んできてまで、俺に何の用です?」
「…そうだね。前置きは必要ない…けど、これだけは、先に言わせて欲しいんだ」
あん?
「強引な手段を取らせてもらったけど、私は喧嘩腰で君と話したくはない。私に敵意はないんだってことは、分かってもらいたい」
…だってよ。
一風変わった親父ギャグのつもりだろうか。
全然面白くなかったんで、下らないことを言うのはやめて欲しいですね。
人様を強制連行して閉じ込めておいて、敵意はないんだってさ。
へー。ウケる。
そういえばこの人、長らくアシスファルト帝国に留学してたんだって?
じゃ、これがアシスファルト流の「おもてなし」なのかもしれない。
そうでもなきゃ、有り得ないだろう?
自分が拉致した相手に、敵意はないから仲良くお喋りしよう、なんて。
全く馬鹿な話だ。
…まぁ良い。
「あなたに敵意があろうとなかろうと、俺は大してどうでも良いんで」
閉じ込められている事実に、何の変わりもないからな。
「用件をさっさと話してください」
「…分かった。それなら…単刀直入に言う」
ブロテは、一つ深呼吸して。
心底真剣な顔で、俺の目を見つめながらこう言った。
「『青薔薇連合会』をやめて、帝国自警団に入る気はない?」
…思わず、飲んでいた紅茶ぶち撒けるところだった。


