更に。

「…恐れながら、私も同意見です」

「華弦…」

ルレイアの部下である華弦も、アシュトーリアさんの意見に同意した。

「あの方なら、どのような状況でも上手く対処するでしょう。我々が下手に動けば、むしろあの方の邪魔になります」

…邪魔…か。

…悔しいが、そうだろうな。

ルレイアは俺なんかより…ずっと冷静に、状況を受け入れている。

そして。

「一週間で解放されれば良いですが…」

「それは分からないね。一ヶ月まるまる捕まってるかも…」

「一ヶ月の間に、逮捕に切り替えられないよう…あるいは、そうなったときの為に備えをしておくべきだな」

アイズやルリシヤ達もまた、俺なんかより遥かに聞き分けが良かった。

シュノもいつの間にか、泣くのをやめていた。

…うじうじしているのは、俺だけか。

「…ルルシー。君も協力してくれるよね?」

アイズが、俺の方を向いて尋ねた。

アイズの目は、真剣そのものだった。

…分かってる。分かってるよ。

こんなときだからこそ…ルレイアの相棒である俺が、一番しっかりしてないといけないんだよな。

今も、ルレイアは帝国自警団で頑張ってるのに。

俺だけがいつまでも、俯いたままでいる訳にはいかない。

「…当たり前だ。ルレイアが帰ってくるのなら…何でもやるよ」

「うん、それが良いよ」

無言で膨れっ面をしているのは、もうやめだ。

こうなった以上…ルレイアの為に俺がしてやれることを、全てやらなくては。

ルレイアが、少しでも早く俺のもとに戻ってこられるように。