The previous night of the world revolution7~P.D.~

久々の仲間達との邂逅は、それはそれは素晴らしいものだった。

「やぁ、お転婆娘さん。お帰り」

車に乗り込むなり、待っていた仲間達に笑顔で迎えられた。

「ただいま。…皆、元気そうで何よりね」

「待ちくたびれたよ。何やってたの?」

「コンコースをぶらついてたの。久々のルティス帝国の食べ物が美味しくてね…。…はい、これさっき買ってきた回転焼き」

「あのねぇ、君…。僕達はその回転焼きの為に、二時間も待たされたのかい?」

そうなるね。

是非とも、味わって食べてください。

「ごめんごめん。許して」

ペロッと舌を出して謝ると、仲間達は呆れたような、しかし微笑ましい笑みを浮かべて。

「仕方ないなぁ…。…本当、ブロテは変わってないね」

「ね。昔のまんまだわ」

「アシスファルト帝国で10年以上過ごして、少しは大人しくなったかと思ったけど…どうやら期待外れだったみたいだ」

それは残念。

私のそういうところは、何年経とうと変わりません。

三つ子の魂百まで、って奴かもね。

「さぁ、そろそろ帰ろう。急がないと歓迎会に間に合わないよ」

車のエンジンをかけながら、セルニアが言った。

「歓迎会?」

って、何?

「我らが団長様の凱旋だよ?皆に声をかけて、集まってもらったんだよ」

「…おぉう…」

なんてことだ。

私の為に、皆が集まってくれるとは。

あまりの感動に、涙ちょちょぎれそう。

やっぱり仲間っていうのは良いものだなぁ。

「私…ルティス帝国に帰ってきて良かったよ」

10年以上も帰ってこなかった癖に、と言われそうだが。

ルティス帝国、ここはやっぱり、私の故郷だった。

大切な家族や仲間がいて、食べ物も空気も水も美味しくて…。

帰ってきてまだ数時間しか経っていないけれど、気分は最高だった。




…と、高揚した気分を味わっていたのは。

その日の夜行われた、私の為の歓迎会に出席するまでのことだった。