りんごちゃん、ねむってる。
りんごちゃん、ねがえりうった。

ごろごろごろ、ごろごろごろろーん!

りんごちゃん、あかいろせかいにいたのに、おきるとしたのせかいにおちていて、みかんいろせかいにいた。

「すみませーん、すみませーん!」

おおきなこえでさけんだら、かんがえごとをしていたみかんおじいさんがこっちむいた。

「あかいろせかいにかえりたいの。どうしたらいい?」

「あかいろせかいね、したにあるきいろのせかいとおったらいけるのじゃ。りんごちゃん、おみやげにみかんあげる!」

「ありがとう! みかんおじいさん」


りんごちゃんはきいろせかいにいった。

「すみませーん!」

おどっていたバナナおばさんがとまってこっちむいた。

「あかいろせかいにかえりたいの。きいろせかいとおったらかえれるってきいたよ!」

「あかいろせかい。したのきみどりせかいをとおったら、かえれるわ! りんごちゃん、おみやげにバナナあげるわね!」

「ありがとう! バナナおばさん」

りんごちゃんはきみどりせかいにいった。

「すみません!」

ほんをよんでいたメロンくんがこっちをむいた。

「あかいろせかいにかえりたいの。きみどりせかいとおったらかえれるってきいたよ!」

「あかいろせかい。したのむらさきせかいをとおったら、かえれます。りんごちゃん、おみやげにメロンあげます。あと、りんごちゃん、にもつがいっぱいだから、ぼくがおかいものするときにつかっていたふくろをあげます!」

「ありがとう! メロンくん」

りんごちゃんは、もらったくだものぜんぶふくろにいれて、むらさきせかいにいった。

「すみません……」

ねむっていたぶどうちゃんがめをさました。

「あかいろせかいにかえりたいの。むらさきせかいとおったらかえれるってきいたよ!」

「あかいろせかい。あっちにあるはしごでうえにいったらかえれるのよ! りんごちゃん、おみやげにぶどうあげるわ!」

「ありがとう! ぶどうちゃん」

はしごでうえにいく。
うえへ、うえへ、ひたすらうえに。


むらさきこえて、きみどりこえて、きいろこえて、みかんいろこえて……。

あれれれ? りんごちゃんがすんでいるあかいろもとおりすぎたよ?


そしてついたのは、まっしろせかい。

いりぐちにわらでできたカゴがあった。
そのかごにもらったくだものと、ポケットにはいってたりんごちゃんのりんごをいれると

カゴがキラキラかがやいて、くだものたちがぱたぱたととんだ。

それから、あっというまにしろいせかいがカラフルに!

わぁー、きれい! みんなでみたいな!

そうおもったりんごちゃん。とりあえず、りんごちゃんはいつもすんでいるあかいろせかいに、ぴょんともどった。

「りんごちゃん、いた!」

りんごちゃんがいなくなってしんぱいしていた、ふたごのおねえちゃん、あっぷるちゃんがはしってきた。


「あっぷるちゃん、きいてきいて? このせかいのうえにあるまっしろせかいがいろんないろになったんだよ!」
「まぁ! すてきね! いきたいわ!」

りんごちゃんは、あっぷるちゃんといっしょにどんどんしたのせかいへいき、みかんおじいさん、バナナおばさん、メロンくん、ぶどうちゃんをさそって、みんなでいろんないろになったまっしろせかいにいくことにした。

ぞろぞろぞろ、ぞろぞろぞろんご

みんなではしごをのぼり、まっしろせかいについた。

「わぁー、きれい!」

みんながいたせかいは、それぞれひとつのいろだけだったから、たくさんいろがあっておどろいた。

そして、みんないっしょによろこんで、りんごちゃんはしあわせなきもちになったとさ。


おしまい♪