ねぇ、ちょうだい?



「えー、だめ?…俺、七海の可愛い顔見てたいのに」


 …待って、今幻聴が聞こえたような。


「俺、七海と一緒にマシュマロ食べた時から思ってたんだよね。…ーー美味しそうに食べる七海、めっちゃ可愛いなーって」


 うわ、やっぱ見られてた…!


 恥ずかしくて、私の顔はまるでりんごのようになった。


 …私、どんな顔してたんだろう。


 でも断じて可愛くなんて、ないっ!


「そ、そんなことないですっ!」


「あるよ。七海のその顔が見たくて、今日ここに誘ったようなもんだから」


 先輩の手が、私の方へ伸びる。


「…ーー俺、好きだよ」


 先輩の長く細い指が、私の頬についていたとみられる生クリームを拭う。


「…っ!?」


「七海が美味しそうに食べてるとこ」


 そして、先輩は指についたそのクリームをペロッとなめた。


「…!」


 私は先輩に食べているところを見られていること、それを可愛いと言われたこと、そして今頰に生クリームがついていたこと。


 そんなのがいろいろ混じって、とても恥ずかしかった。


 そのあとも、早乙女先輩に見つめられながら、スイーツをたくさん食べた。