ねぇ、ちょうだい?



 そして遂に土曜日。


 私はいつもより気合いを入れた格好で、待ち合わせ場所である駅前に向かった。


「さっ、早乙女先輩!」


 それらしき姿を見つけた私は、小走りでそこへ向かった。


「…おう」


 先輩はスマホから顔を上げた。


 私服姿の先輩は、いつもと異なる雰囲気で、とても新鮮だった。


「今日はどこに行くんですか?」


 私が気になってそう聞くと、


「…秘密。まぁ、楽しみにしてて」


 と、人差し指を口元にあてて、意味あり気に微笑んだ。