ねぇ、ちょうだい?



 先輩にそう言われて恥ずかしくなった私は、急いで袋をあけて、マシュマロを1つ口の中に放り込んだ。


 途端に、口いっぱいに甘さが広がる。


 …はぁ〜〜。やっぱりお菓子って最強!


 マシュマロの美味しさを堪能した私がもう一つ口に運ぼうとすると、横からまた、ふきだすような笑い声が聞こえた。


「えっ、こ、今度はなんですか!?」


「…別に。…ははっ」


 もう…本当先輩ってよく笑うなぁ。


 そんな先輩にお構いなしにマシュマロを1つ手に取って食べようと口を開けたその時。


 …ーーパクッ。


「…ごちそーさま」


 急に目の前に現れた先輩が、私の持つマシュマロをパクリと食べてしまった。


「えぇ!?ちょ、先輩!今私が食べようとしてたのに…」


 …ひどい。


「まだあるからいいじゃん。…じゃあね、七海」


 と、いつのまにかマシュマロを全て食べ終わっていた先輩が立ち上がって、屋上から姿を消した。


 …普通ならお菓子食べられたら私、怒るのに。


 先輩はなんか憎めない。