ねぇ、ちょうだい?



「…食べねぇの?」


 と言われて、私は思わず「…食べます」と返した。


 そして私は持ち上げた腰を再び下ろして、持っていた自分の分のマシュマロの袋を膝の上にのせた。


 チラッと横を見ると、先輩が袋をあけて、中のマシュマロを取り出してじっと眺めていた。


「…将来なんか目指してんの?」


 そう突然先輩に聞かれて、私は一瞬焦った。


「っへ!?あ、いや別に…」


「じゃあなんでお菓子作ってんの。パティシエとか目指してんじゃないの?」


 と言いながら、先輩は私が作ったお菓子を口に運んだ。


「いや…お菓子作りが好きだから、しかないですね」


「それなのにこんなに美味く作れんのか」


「あ、それ逆です!好きだから、作れるんです!…好きこそものの上手なれ、ですよ!」


 私がそう言うと、先輩はハハッと笑って、


「…そうだな、好きこそものの上手なら、だな」


 と言った。


「えっ、なんで笑ってるんですか」


「…いや、お前急に熱く語り出すからおもしれぇよ」


 と、先輩はさらに笑う。