クールな番犬くんは学園最強のオオカミでした


でも、『ついていきたくなる』って言われたのは初めて。


人前に立つのは苦手だしリーダーになるのもできるなら避けて通りたいけれど、そう言ってもらえるのは純粋に嬉しい。


『やってみよう』『頑張ろう』って力になる。



「ありがとう。みんなにもそう思ってもらえるように頑張るね。まずは遠足の行き先を決めるところから……」


「あっ、そのことなんですけど……」

「?」


言いにくそうに口をもごもごさせる八巻くん。


「なに?なんでも言って」


「その……組長さんに頼んだらどうでしょうか?組長さんなら顔が広いので、どこかいい場所を紹介してくれるんじゃないかと」


「あー、うん……。でも、おじいちゃんは関係ないから……」


わたしも一度は考えた。
おじいちゃんに相談してみようかなと。


だけど、認めてもらうにはおじいちゃんの力を借りてはいけない。


わたしの力で……わたしたちの力でなんとかしないといけない。


これは、わたし個人の問題なのだから。


このときまでのわたしはそう考えていた。

当然の判断だと、そう思っていた。