クールな番犬くんは学園最強のオオカミでした


最近の働きっぷりを見てると、とてもミスを犯すような人だとは思えないんだけど……。


1人だといろんなことに気を回さないといけないから、逆に周りが見えなくなってしまったのかもしれない。


遠足委員を押しつけられたと思うより、八巻くんを助けることができたって前向きに考えればいいのかも。


……できたっていうか、まだ『できるかもしれない』って段階だけど。



「あの、僕……西ヶ浜さんは、総長に向いてると思います」

「え?」

「実は僕、組長さんの孫だから気を使わないとって思ってたんです」

「そ、そうなんだ……」


つい苦笑いがこぼれる。

そう思われやすいのは知ってるから。


「でも、実際に話してみたら話しやすくて、本当に友だちのようで。なんだかついていきたくなるんです。だから、人を束ねる立場に向いてると思います、西ヶ浜さんは」


『花姫』なんて大層な通り名があると、『実際に話してみると印象違うね』と言われることがときどきある。


たぶん、高嶺の花を思い浮かべていたら、思ったよりも普通の子だったって印象なんだろう。