そういえば、佐紺先輩もイケメンだった。


ハルルが推しだって言ってた南組総長“亜白先輩”とはタイプが違うけれど、日本男児とか侍系のかっこよさがあった気がする。


イケメンに目がないと自負するだけあって、ハルルのイケメン感知レーダーは正確らしい。


「どこがー。あの無愛想、りらキライ」


なお、りらの男嫌いも相変わらず。

佐紺先輩への評価もやっぱり毒吐きだった。



「とりあえず過去の遠足の行き先を調べてみて、よさげなところがないか探してみよ」


気を取りなおしてわたしがそう提案すれば、りらもハルルも「そうだね」と同意してくれて。


「バスの手配も同時に進めたほうがいいですかね?」


八巻くんは新たに意見を出してくれた。


「現地集合の手もあるよ」

「集まれるかー?」

「ハルル、それはバカにしすぎだって。東組よりは集まれるでしょ、バカじゃないんだから」


りら……それはそれで、東組をバカにしてるように聞こえるんだけど……。


「両方の手段で進めてくか」

「そうですね」


だれもツッコミを入れないまま話は進み……。


その日は、過去の遠足の洗いだしと今後の方針を固めて解散した。