「生徒会長いないの?」
「いないよ。ここ10年ずっといないらしい。まぁ仕方ないよね、総長が4人もいるんだもん」
「そう簡単にまとまらないか」
「……でもね?」
ハルルがにんやりふくみ笑いを見せる。
「今この学校にはね、4人の総長がこぞって危険視する『学園最強』がいるんだよ」
「学園最強?」
「そう。だから、10年ぶりに生徒会長が誕生するんじゃないかってみんな噂してる」
『4人の総長が』ってことは、学園最強は総長の中にはいないということになる。
総長を差しおいて最強の称号をもらってる。
……どんな人だろう?
「首席で合格したあの亜白先輩を抜いて、入学後ずっと1位をキープしてるほど頭がよくて。国宝級も夢じゃない!くらい顔もいい。そして、総長たちが一目置くくらいのケンカの強さ」
楽しそうに話すハルル。
わたしは説明を聞きながら指を折って情報を再確認する。
頭がよくて、顔もよくて、ケンカが強い……。
無敵じゃん。そんな人が本当にいるの?
「だけどだれとも関わらず、謎が多い。ゆえにこう言われてる」
ハルルはもったいつけるようにひと呼吸おいた。
そして……。



