各演目の主演を顔見せするのが、開会プログラムの最後に用意されたこの『主演お披露目』。


本番の衣装を着た主演が一堂に会するとあって、館内は熱気に包まれている。


『お次は現代ドラマ部門!』


ダンスミュージカル部門の主演たちがはけて、現代ドラマ部門の主演たちがスポットライトの下へ。


ダンスミュージック部門の派手な衣装と違って、学生がテーマの現代ドラマ部門はみんな衣装が制服のまま。


パッとしないように見えるけど、舞台が学校だから親しみがあって3部門の中でもっともお客さんが入りやすいらしい。


『みなさん、今年の演劇祭は「10年前の伝説の再来」と言われているのをご存知でしょうか?10年前にも同じようなことが起こったそうです』


現代ドラマ部門の主演たちがはけると、司会者はトーンを下げて落ちついた口調で話を始めた。


『しかし、今年の演劇祭は10年前とは違う。演劇祭始まって以来の大嵐になることでしょう。……さあ!お待ちかね!古典ファンタジー部門の主演、4人の総長の登場だあぁぁぁぁ!』