クールな番犬くんは学園最強のオオカミでした


「ねぇ……斑」


いつ眠りの世界に入ってもおかしくない状況で、斑に話しかける。


「どうして騎士役やるって言ったの?そういうのやるのイヤでしょ?」


ずっと気になってた。聞こう聞こうと思っていたのに忘れてて、今になってふと思いだした。


「あー……うん。できるならやりたくなかった」

「ならどうして?」

「苫のせい」

「え、わたし……?」


予想外の答えにぱっと目を開く。


目を開いたら、ふわふわしてた眠気も飛んでいってしまった。


「苫がやるって言ったからやるしかなくなった」

「そこまでしてわたしに合わせなくてもいいのに……」


斑は、ほかのことはサボったりテキトーに誤魔化したりするのに、用心棒の任務だけはきっちりこなす。


たしかにおじいちゃんから課された任務だけど、斑自身が必要以上に自分に課している気がする。


そこまでしなくても、と思うようなことを、当たり前とでもいうかのように……。


「合わせたわけじゃない。ただ俺が……苫の相手役やりたかっただけ」

「え……?」