黒刃市を4つに分断したとき、ちょうど真ん中にあるのが黒刃市唯一の高校、私立黒刃高校。


生徒総数1900人を超えるマンモス校として有名な学校だけど、その実態は、争いが絶えなかった4つの高校をまとめただけの学校。


わたしが生まれるより前の話だ。

黒刃市には東西南北それぞれに高校があったらしい。


だけど、骨肉の争い──もとい、学校同士の壮絶な争いが激化の一途をたどっていたのだとか。


そこで当時の組長たちが立ちあがり、4つの高校を1つにまとめた。


表向きは『なかよくしてもらうため』ってことになっているけど、実際は『問題が起きたらすぐ対処できるように』というのが本音らしい。


つまるところ、問題児をまとめて監視したかっただけ。


そんなこんなで合併して生まれたのが、この黒刃高校。



そして、今日からわたしが通う学校だ。