──ピロロロロ。

……はっ!


着信音のような音が聞こえてきて目を覚ます。


「……うわっ!びっくりした……」


目を開いて最初に視界に飛びこんできたのは、斑の寝顔だった。


心臓止まるかと思った……。

斑と一緒に横になってたのを忘れてた。


それでいつの間にか寝ちゃったんだ。


……って、早く電話に出ないと!


「はい西ヶ浜です」

『あっ、苫?今どこ?テントにいると思って来たのにいなくて』


電話の相手はハルルだった。

焦ったような声が早口で喋る。


「今はロッジにいるよ」

『ロッジって……え、なんかあった?』

「ううん大丈夫。それよりどうしたの?」

『どうしたって、もうタイムアップでみんな続々戻ってるんだけど』

「うそ⁉︎」