次の日、まどかは少し遅れて出社した。

「おはようございます、遅れて申し訳ありません」

「おはよう、大丈夫か」

「大丈夫です、あのう、私、社長にご迷惑をおかけしてしまって申し訳ありません」

「まどかは何も迷惑はかけていない、頼ってもらったほうが嬉しいよ」

まどかははずかしそうに俯いた。

まどか、俺はお前と共に人生を歩きたい、本来なら部下の幸せを願うのだが、俺は上司失格だな、お前が恋人とうまくいかないことを願ってる。

俺は毎日まどかを食事に誘った。

「お互い一人で食べるなら一緒の方が楽しいと思わないか」

まどかは毎日俺の誘いに応じてくれた。

こんなに冷え切った恋人との関係に、まどかはどうしていつまでしがみついているんだ。

それほど愛していると言うことか。

もしや、恋人との激しい抱擁に酔いしれてると言うことなのか。

俺はそんなことを考えただけで、嫉妬でおかしくなりそうだった。

そんなある日、俺の誘いに断りを入れてきた。