お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛

きっと奴のように弱い部分を見せた方が、まどかも俺に気を許してくれるんだろう。

「龍斗さん、ベッドに横になった方がいいと思います」

「大丈夫だ、それより俺に話すことはないか」

まどか、もしかして悩みがあって、奴に相談していたのか?

俺に話せないことなのか。

俺達は夫婦だろ?

その時契約結婚と言う言葉が重くのしかかってきた。

自分から言い出したことだが、その関係性が龍斗とまどかの間に溝を作っているなど、

想像も出来なかった。

まどかは「何もありません」と俯いた。

「そうか、わかった」

龍斗はこれ以上深追いしないようにした。

ベッドに横になった龍斗は、まどかに手を握って側にいて欲しかった。

しかし、そんな自分の気持ちを伝える簡単なことが、龍斗に取ってハードルが高い。

案の定、まどかは龍斗の部屋から出ていこうとした。

好きな男だったら放っておけないんだろうが、俺は違う。

まどかは龍斗の手を握ってずっと側にいたかった。