「淡い水色やラベンダーが多くありませんか?」
一度だけ、半眼になったリーフに、呆れられたが、言われるまでその事に気が付かなかった自分に、驚いた。そして、食事の準備が整う。
「――――食べている姿を見ていて、おなか空きませんか?」
まさか王宮で、守護騎士と聖女が一緒の食卓で食事をするわけにもいくまい。
「ふ。空きませんよ。鍛えていますから」
リサは、いつも食事を少し急いで食べる。
それでも、元の世界で教育を受けていたのだろう。その所作は美しい。
「よろしければ、こちらもお召し上がりください。俺のと同じで申し訳ないのですが」
「え? あ、卵料理……。あの、お気遣いいただきありがとうございます」
「――――好きなんです。卵料理」
そう言ったせいなのか、リサは遠征先では俺の分まで、卵料理を作ってくれるようになったのだった。


