午後からの競技の最初は部活動対抗リレー



瞬弥も大冴も選ばれていた。




各部室でユニフォームに着替える。



もちろん空手部は道着だ。



「おい、みんな、最下位にはなるなよ」


大橋先輩が喝をいれに来た。



「おい、大冴、お前のクラスの美人の名前わかったぞ」



「誰に聞いたんスか?」



「妹」


「そうですか」


それは仕方ないか……



人の恋愛は仕方ないし和田の嫌がることさえしなければ……様子見か



入場門に並ぶと同じ列に瞬弥がいた。


「マジかよ」

「大冴かよ」



「バスケ部速いから差がつくと思うけどな」


2人が走る時には盛り上がる声援があったがバスケ部の圧勝だった。



「麻耶、長縄の前にトイレ行こうよ」



「うん」



本部のテント前を見ると有里がいた。




菜摘は手を振る



「頑張って〜」


「はーい」
「はーい」



ん?有里は後ろを向いた。



「はあ?委員長に手を振ったんじゃないですよ」


「わかってるよ、でもいいだろ?美人だよな、城戸の友達」



「美人ですけど……美女と野獣なんで自覚してくださいね」



「ひどいな」


ニコニコして菜摘を見ていた。

野獣で自覚してるんだ、先輩は……