LIBERTEーー君に

数日後、貢はヴァイオリンとコンクールの楽譜、身の回りに必要な最少限の用意と礼服を持って、ユリウス宅を訪れた。

「初めまして。お心遣い、感謝します。お世話になります」

貢は玄関先で礼儀正しく、挨拶し最敬礼した。

「楽しみにしていたよ。とりあえず部屋を案内しよう」

ユリウスは貢に1通り、家の中を案内した。

1階にはダイニングとキッチン、トイレと風呂、ユリウス夫婦の寝室、その隣が詩月の部屋、それに防音機能のついていないグランドピアノのある演奏部屋。

何故、演奏部屋に防音機能がないのか。

何故、詩月の部屋はユリウス夫婦の寝室の隣なのか。

疑問に思った。

2階はトイレと書斎、クローゼット、物置部屋、客間が3部屋と防音機能つきでグランドピアノを置いた演奏部屋があった。

ユリウスは貢を客間の1つに通した。

「ここを自由に使いなさい。演奏で聞きたいことがあるなら、いつでも聞こう」

「はい。ありがとうございます」