1次は2曲とも無伴奏、セミファイナルのピアノ伴奏は詩月が行うが、ファイナルはオーケストラと共演する。
しかもオーケストラはオーストリアの現地オーケストラだとわかってはいるが、どこのオーケストラかは知らされていない。
「セミファイナルはピアノ伴奏をするけれど、ファイナルは現地オーケストラとの共演だ。オケに飲まれるなよ」
ミヒャエルは詩月が既にファイナルを見据えていることに、驚いていた。
自分をそこまで信じているのかと、嬉しいやら不安やらでいっぱいになった。
「ファイナルへ進む自信がないか?」
「まあ……」
「欲がないんだな。自分の力を信じていないのか。僕は安坂さんより、君の演奏の方が気分が乗る。言っただろ、自分を過少評価するなと」
詩月の語気は思っている以上に強い。
「それは、お前みたいに弾ければ自信が持てるかもしれないけれど」
しかもオーケストラはオーストリアの現地オーケストラだとわかってはいるが、どこのオーケストラかは知らされていない。
「セミファイナルはピアノ伴奏をするけれど、ファイナルは現地オーケストラとの共演だ。オケに飲まれるなよ」
ミヒャエルは詩月が既にファイナルを見据えていることに、驚いていた。
自分をそこまで信じているのかと、嬉しいやら不安やらでいっぱいになった。
「ファイナルへ進む自信がないか?」
「まあ……」
「欲がないんだな。自分の力を信じていないのか。僕は安坂さんより、君の演奏の方が気分が乗る。言っただろ、自分を過少評価するなと」
詩月の語気は思っている以上に強い。
「それは、お前みたいに弾ければ自信が持てるかもしれないけれど」



