LIBERTEーー君に

詩月はエリザベート王立コンクールの課題曲と自由曲の練習で、エィリッヒにこってり絞られながらも、週3で通っている。

忙しい毎日だが、ビアンカとの演奏配信も順調だ。

アーティストプロダクションとの活動内容と補佐内容も明確になってきた。

本格的な始動は年末になりそうだ。

シュテファン寺院の司祭に依頼されたミサ後の1曲は、バッハのマタイ受難曲を演奏した。

その後も時々、讃美歌の演奏を依頼され、週1回演奏している。

司祭はミサ参加者が2割増えたと、上機嫌だ。

詩月はビアンカから演奏者たちが演奏する場を失っている話を聞いてから、ずっと何か対策はないかと考えていた。

スタジオを貸切するにも、新型ウィルス感染の心配があり、演奏者が1箇所に集まることができない。

ビアンカはWEB の掲示板で演奏者を募り、オンライン練習、演奏をするにも、どんな輩が志願してくるか不安だと言う。