ミヒャエルは詩月に言われ、そっと詩月を下ろし、手を離したが、詩月は腰から崩れるように膝をついた。
「大丈夫じゃないだろ」
詩月を支えて、ソファーに座らせる。
「ミヒャエル、後は俺たちが。昼食を食べてきなさい」
「でも」
「自分以外のコンテスタントの演奏を聴くことも大事だし、評価を聞くのも勉強になる」
「はい」
ミヒャエルはすまなさそうに詩月を振り返りながら、ロビーを出ていった。
ミヒャエルが出ていったのを確認し、ユリウスとエィリッヒは、詩月を挟んで両脇に座った。
「大丈夫か。セミファイナルの前日から調子があまり良くないよな」
「やはり……気づいていた」
「君から伴奏者の交替を言い出すのを待っていたんだがな」
「……自分からミヒャエルの伴奏を引き受けた。……安坂さんは……僕を頼って伴奏依頼をしてきてくれた。なのに、……自分から、自分の都合で……交替はないと思ったから」
「大丈夫じゃないだろ」
詩月を支えて、ソファーに座らせる。
「ミヒャエル、後は俺たちが。昼食を食べてきなさい」
「でも」
「自分以外のコンテスタントの演奏を聴くことも大事だし、評価を聞くのも勉強になる」
「はい」
ミヒャエルはすまなさそうに詩月を振り返りながら、ロビーを出ていった。
ミヒャエルが出ていったのを確認し、ユリウスとエィリッヒは、詩月を挟んで両脇に座った。
「大丈夫か。セミファイナルの前日から調子があまり良くないよな」
「やはり……気づいていた」
「君から伴奏者の交替を言い出すのを待っていたんだがな」
「……自分からミヒャエルの伴奏を引き受けた。……安坂さんは……僕を頼って伴奏依頼をしてきてくれた。なのに、……自分から、自分の都合で……交替はないと思ったから」



