「普段の詩月からは想像もつかないけれど」
「エィリッヒと話したんだが、詩月の演奏を聴いているとコンクール出場とか受賞とか、どうでもいいのではないかとね」
「ユリウス、それは詩月には言えない話だわ。詩月はコンクールに出場するために留学して頑張っているのに」
「そうなんだが、詩月はコンクールの枠に収まる演奏者ではないと思わないか」
マルグリットは頷きつつも、首を傾げた。
「これを言うと宗月は嫌がるだろうけど」
「宗月は正統派だもの。詩月は違うでしょ?」
「どうだろう、正統派ではないのは確かだけれど。詩月が向かおうとしているのは何処なのかな」
「不思議ね。詩月は宗月とマリアの血を引いているのに、思考は似ていないわ」
「マルグリット。ブラームスコンクールまで半月弱だ。詩月には体調を整えて、無理をしないよう気がけておかないとな」
「ええ、そうね」
「エィリッヒと話したんだが、詩月の演奏を聴いているとコンクール出場とか受賞とか、どうでもいいのではないかとね」
「ユリウス、それは詩月には言えない話だわ。詩月はコンクールに出場するために留学して頑張っているのに」
「そうなんだが、詩月はコンクールの枠に収まる演奏者ではないと思わないか」
マルグリットは頷きつつも、首を傾げた。
「これを言うと宗月は嫌がるだろうけど」
「宗月は正統派だもの。詩月は違うでしょ?」
「どうだろう、正統派ではないのは確かだけれど。詩月が向かおうとしているのは何処なのかな」
「不思議ね。詩月は宗月とマリアの血を引いているのに、思考は似ていないわ」
「マルグリット。ブラームスコンクールまで半月弱だ。詩月には体調を整えて、無理をしないよう気がけておかないとな」
「ええ、そうね」



