「遠慮していたら演奏できません。演奏を気に入ればパトロンになってもらえるチャンスもありますから、競争率が高いんです」

貢は声に出さず「ヘェ~」と言って「なるほど」と呟いた。

貢はシャトルーデルをフォークで4つに切り分け、2欠片を食べ、紅茶を数回に分けて飲み干した。

「全部、食べていいですよ」

「演奏の後、頂くよ」