詩月が言うと、貢は「さすがだな。教授に紹介された伴奏者は時間に遅刻するし、伴奏もいい加減でね」と苦笑いした。
「その伴奏者は安坂さんの実力を測ったんでしょうね」
「えっ!?」
「日本人は年より若く見えるそうですし、教授の推薦で伴奏をあてがわれて、どの程度の実力なのか確かめたんだと思いますよ」
「そうなのか?」
「僕もエリザベートのヴァイオリン部門で、洗礼を受けましたから」
詩月は飄々として、顔色1つ変えずに言った。
マルグリットの作った朝食を済ませ、ひと息つき、10時過ぎに、マルグリットの運転でサロン「フレデリック」へ出かけた。
貢はカフェ・モルダウとはまるで違うサロンの客層や雰囲気に、ドキマギした風だった。
サロンの客たちはどう見繕っても、一般人ではないと思った。
格式のある家柄の人たち、上流階級の客ばかりだと。
「その伴奏者は安坂さんの実力を測ったんでしょうね」
「えっ!?」
「日本人は年より若く見えるそうですし、教授の推薦で伴奏をあてがわれて、どの程度の実力なのか確かめたんだと思いますよ」
「そうなのか?」
「僕もエリザベートのヴァイオリン部門で、洗礼を受けましたから」
詩月は飄々として、顔色1つ変えずに言った。
マルグリットの作った朝食を済ませ、ひと息つき、10時過ぎに、マルグリットの運転でサロン「フレデリック」へ出かけた。
貢はカフェ・モルダウとはまるで違うサロンの客層や雰囲気に、ドキマギした風だった。
サロンの客たちはどう見繕っても、一般人ではないと思った。
格式のある家柄の人たち、上流階級の客ばかりだと。



