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「はぁっ、ぅ…」



大学敷地内を走り続けてもう何分経っただろうか。


一向に世那くんに会えない。


スマホも教室のカバンの中だし…本当に何やってるんだろう。


速く脈打つ心臓が痛くて泣きそうになる。もうこんな体嫌だ…。


こんな体じゃ世那くんなんか見つけられっこない。


優愛さんと一緒にいそうな場所も全部当たったけどどこもだめ。


教室も思いっきり反対方向だしもう無理なのかな。


そんなの嫌なのに。



「栞麗!」



その声が聞こえた途端ぶわっと涙が溢れる。


見つけてくれた。なんで。



「おまっ…馬鹿!なんで急にいなくなるんだよ!ずっと探したこっちの身にもなれ馬鹿!」

「ごめっ…ごめんなさいぃ…世那く…っう」

「…んでそんな泣いてんだよ…」