それから私達は次回の納期について話し合い約束を交わす。ナターリエさんのお陰で次も仕事が貰えて一安心だ。
そして今回の報酬なのだけれど……予想していた金額より多めで驚いた。
「えっ!? こんなに!?」
「商品に対しての正当な評価よ。だから気にせず受け取って頂戴」
ナターリエさんの心遣いに、思わず泣きそうになるのをぐっと堪える。
「ありがとうございます……」
「次の作品も楽しみにしているわ。頑張ってね」
ナターリエさんが優しい声で励ましてくれる。
「はい……っ!」
私はナターリエさんの気持ちに応えるべく、次はもっと良い作品になるように頑張ろうと心に強く誓った。
そして、ランベルト商会で刺繍糸などの資材を安く売って貰った後、私は食材の手配と子供達にお土産を買う為に街の市場へと向かう。孤児院裏の畑では賄えない分の食材を購入するのだ。
「おお! サラちゃんじゃねーか! 元気にやってるかー?」
「あら、サラちゃん久しぶりだねぇ。この前王都に行ってたんだって?」
「おう! ガキ達は元気か?」



