エルは約束した通り、時間があれば子供達の魔法の勉強を見てくれるようになった。


 エルは基本の四属性のことも詳しく、子供達が理解できるように噛み砕いて教えてくれるので、子供達の魔法の腕はどんどん上達していった。

 特に年長の子供達の成長は著しく、エルが口笛で合図を送ると一斉に魔法を発動出来るようになっていたのを見た時は、思わず感動の涙を流しそうになってしまった。

 それぞれ四属性の魔力が放つ光はとても綺麗だったのだ。


 もちろん、他の子供達も年長組に負けじと必死に頑張っている。そんな子供達の成長を見守る中、私はというと聖属性について書かれた教本が手に入らず、全く勉強が進んでいなかった。


 その理由は、聖属性の人間を長い間法国が独占していたので、巷で聖属性の研究は全くされていなかったからだ。だから聖属性関係の書物を読もうと思うと、アルムストレイム教の総本山である法国のオーケリエルム大神殿にある、大聖図書館に行かなければならないのだ。