巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。


『もしかしてこの神殿がその悪魔を崇拝していた場所の可能性が……』


「──!!」


 あの神殿跡の祭壇に悪魔の姿や気配はなかったけれど、あの時、彼は気配を殺して私達を見ていたのかもしれない。


「どうやら思い出していただけたようですね」


 悪魔は私が思い出したことを悟ると、嬉しそうに微笑んだ。