どうしてもお爺ちゃんの言葉を信じられないのだろう、神殿派議員達がしつこく抗議してくる。


 そんな議員達の様子に、お爺ちゃんが呆れた顔をすると、エルに向かって声を掛けた。


「恐れながら殿下、この場で私の口調を戻す許可をいただけますでしょうか」


「……んん? ……良い。許可する」


 エルから許可を得たお爺ちゃんは、エルに「有難うございます」と礼を言うと、未だ納得していない議員達を一瞥する。


「さっきからギャアギャアうるせーんだよ! 俺が騎士団を強くするって言ってんだろーが!! それに殿下が認めるっつってんだからお前らは黙ってろ!!」


(ぎゃーーー!! お爺ちゃん貴族に向かって何怒鳴ってんのーーー!?)


「こ、この……平民風情が……!! 我らを愚弄するか!!」


「愚弄も何も、さっきから文句しか言わねー奴らが何言ってんだ? 俺に不満があるのならかかってこいよ。決闘でも何でも受けてやるよ」


 お爺ちゃんの挑発におじさん議員が息を呑む。

 決闘と言われても、騎士団を全滅させたお爺ちゃんに勝てる人間はこの中にいないだろう。