──お爺ちゃんがここにいる……! やっと会えた……! と思うと、安堵と怒りと喜びがぐちゃぐちゃに混ざりあって、感情のコントロールが出来ずに私は泣く事しか出来ない。


「大人っぽくなったと思ったら中身は変わらないな〜。この甘えん坊め〜〜!」


 ぎゅうぎゅう抱きついて離れない私をお爺ちゃんがからかうけれど、その声はデレデレですごく嬉しそうだ。


「──まさか貴方のそんな表情が見られるとは……驚きました」


 私達の様子をずっと観察していたらしいトルスティ大司教は、心底驚いている。


「感動の再会を邪魔すんな! お前らさっさと出ていけ!」


 乱入して来たのはお爺ちゃんなのに、司教達をしっしと追い払う。


「それは出来ませんね。今私はサラさんをオーケリエルム大神殿の巫女にならないかと勧誘しているところなのですよ」


「はあっ!? 何言ってんだてめぇ!! 勝手にサラを勧誘すんな!!」


 お爺ちゃんがトルスティ大司教の言葉に噛み付くけれど、田舎の司祭が王都の大司教に対する態度にはとても見えない。