「サラねーちゃん、新しい服を有難う!」
「あのね、今日起きたらね、まくらのところにお洋服がおいてあったのよ」
「サラちゃんが神殿の人に頼んでくれたんだよね? 全員の分あったよ。サイズもピッタリだよ」
子供達が言う通り、子供達の服はまるで誂えたかのようにぴったりで、ほつれたところが見当たらない新品の、とても良い生地で作られたものだった。
(……え? 一体どういう事……? 神殿本部では全然話を聞いて貰えなかったのに……)
私が驚きのあまり固まっていると、孤児院の建物から子供達の面倒を見てくれていたアンネ婦人がやって来た。
「おやおや、サラちゃん大変だったねぇ。長旅で疲れただろう? 早く中に入ってゆっくり休みな」
「アンネさん、子供達の面倒を見てくれて有難うございました。それで、あの、子供達の服は一体誰が……」
私の質問に、アンネさんが不思議そうな顔をする。
「あの子らの服は、朝起きたらいつの間にか枕元にあったらしくてね。一体誰が置いたのかは分からないみたいだけど……サラちゃんが神殿本部に進言してくれたんじゃないのかい?」
「え、えっと……」



