(ええ? 迎えに来る? 今夜? どういう事ー!?)
エルの手紙の内容に、私の頭の周りははてなマークがたくさん飛び交っている。
(……迎えに来るから荷物を纏めろって、孤児院を離れるという事? でもそうなると子供達は? まさか置いて行けって……? でもエルが私にそんな事を言う訳がないし……)
何が何だか分からないけれど事情は説明してくれるみたいだし、昨日の事は夢なのかどうか確認して、それから今までの事を根掘り葉掘り聞いてやろう──私はそう決意する。
とりあえず荷物は後で纏める事にして、先に子供達の眠る部屋へと足を運ぶ。そして子供部屋の前に来て扉を開けようとしたけれど、私の手はドアノブへ伸ばしたまま固まってしまう。
(……もし子供達がいなかったら……部屋が空っぽだったらどうしよう……!)
思わず最悪な想像をしてしまった私がドアを開けるのを躊躇っていると、ドアノブがくるりと回り、ドアがあっけなく開かれる。
「あれー? サラ姉ちゃんどうしたんだ?」
「サラちゃんおはよう」
「サラねーちゃん腹減ったー」



