巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。


 言葉に出した瞬間、怒りも漏れてしまったのか、思わず声が上擦ってしまう。私がギロリと睨みつけると、テオが慌てて言い訳を開始した。


「……っ、だ、だってよぉ、サラは俺に冷たいし、誘いも全然乗ってくれないし……。だから孤児院への援助資金を親父に頼んで止めて貰ったんだ。実際孤児院の経営苦しかっただろ? そうなれば俺のところに相談しに来てくれるかなって」


 テオの話を聞いた私は絶句する。孤児院への援助金を止めていた……? 私がテオの相手をしなかったから? って、馬鹿じゃないのかコイツはっ!!


「この馬鹿ッ!! 私に相手されないなんてつまらない理由で子供達を巻き込むな!! どれだけあの子達が我慢してくれたと思っているのよ!! 私に文句があるなら直接言いに来なさいよ!!」


 私の反論にテオが慌てふためいている。何時もは潔く引くのに、今の状況が後押ししているのか生意気にも言い返して来る。


「だ、だからサラをお茶に誘ったじゃねーか!! なのに何時もサラが断るからっ!!」