「わあ……! お久しぶりです! わざわざこんな所まで来てくれるなんて! あ、どうぞ、中に入ってください!」


「ふふ、有難う。じゃあ、遠慮なくお邪魔させていただくわね」


「はい! こちらへどうぞ!」


 エリーさんを応接室に案内し、お茶とお茶菓子を用意する。

 妙に豪華な入れ物に入っているお茶は私自身とても気に入っていて、口に含むと良い香りがふんわりと広がってとても美味しいのだ。これならエリーさんに出しても恥ずかしくないだろう。エルから貰ったお茶があってとても助かった。


「お待たせしました! お茶をどうぞ!」


「あら、良い香りのお茶ね。有難う、いただくわ」


 エリーさんがカップに入ったお茶を一口、コクリと飲む。すると驚いた顔をしてお茶を眺める。


(……あれ? 何か不味かったのかな?)


 エリーさんの様子に一瞬、お茶の淹れ方を間違えてしまったのだろうかと不安になる。でもお茶淹れ名人のおばさま、リリーさんに習ってお墨付きをいただいたから大丈夫なはずなんだけど。


「えっと、何かおかしい味でもしましたか?」