「ようこそ、シェリー。こちらで話でもしよう」
「は、はいっ!」

 手を引かれるままソファに座ると、メイドの一人が紅茶を用意して目の前に置く。

「陛下」
「ああ、少し休憩にするよ。あとで執務室に向かう」
「かしこまりました」

 シェリーをここまで連れてきた騎士は胸の前に手を当てて深々をお辞儀をすると、メイドや側近と共に部屋を後にした。

 部屋に二人きりになったことを確認すると、陛下は話し始めた。