ローラと同じ純真無垢だが、それでも彼女とは違いシェリーは可愛らしく感情表現が豊か。
 それでいて、笑顔が輝いていて一生懸命でそして、傷つきやすい。

 ジェラルドは一度立ち止まって、目を閉じるとローラの顔を思い浮かべながらそっと呟いた。

「さよなら、ローラ。私はもう君に捕らわれない。もう君のような悲しい思いをさせない。シェリーを大事にして、そして必ず守る、死なせない」

 ジェラルドは再び走り始めて別れを告げた。

 さよなら、ローラ──


 ジェラルドはシェリーの部屋の扉を開けた──