『彼女は私の恋人だった人だ』

『彼女は死んだんだ』

『私は彼女を愛していた』


 シェリーはめまいに襲われ、そして涙でぐちゃぐちゃになった顔を天井に向けて少し笑って呟いた。

「はは……なんだ、こんなに私ジェラルド様のことが好きなんだ」

 もう夕方に差し掛かり暗くなった部屋にシェリーの呟きだけが響く。
 そしてもう一度シェリーは呟いた。


「でも、あの人にはこの気持ちは届かない……」