シェリーと陛下直属部隊の騎士長のセドリックはディナーの後でともに歩いて話をしていた。
 ……が、シェリーの頭の中はそれどころではない。

「つきましては、明日以降の……シェリー様?」
「あっ! へ?! あの、すみませんぼうっとしていました」
「まあ、明日またきちんとお話いたします」
「すみません、ありがとうございます……」

 そうこうしているうちに廊下の突き当りにたどり着いた。

「ここが陛下の寝室です」
「あ、ありがとうございます」

 ジェラルドの寝室までの案内をしてもらっていたシェリーはセドリックに挨拶をする。
 その様子を見て会釈をしたあと、セドリックはその場を去っていった。