「ジェラルド様もまさか呪いが……」
「ああ、私も10歳の時に魔女に呪いをかけられた。この呪いは王宮の一級魔術師でも解き方がわからなかった。だから、私はあの時の魔女をずっと追っている」

 シェリーはそれを聞いて自分の呪いが簡単に解けないことを知り、目の前が真っ暗になる。

(やっぱりこれは簡単には解けない呪い……)

 すると、ジェラルドははだけた肌をさっとしまうと、シェリーのほうに再び向き直って話し始める。

「この呪いは徐々に胸まで進行していっている。おそらくこれが胸、心臓に到達した時には……」
「では、ジェラルド様も私もこのままでは生きられない……?」
「おそらく。だから急いでこの呪いをかけた魔女を探している」

 シェリーは急に手が震えて唇を噛んだ。
 それをジェラルドはそっと優しく握って安心させるように微笑む。