阿弥陀仏の呪い

まさか、まさか――!


そんな、そんな――!


私たちを信じてくれた秋葉原刑事が!


私たちの、最後の希望の綱だった秋葉原刑事が!


まさか、アミダさまの一味だっただなんて!


「おおい、キミたち! 待ちなさい! 待ちなさいってば!」


後ろから秋葉原刑事の声が聞こえましたが、もちろん私たちは振り返りませんでした。

秋葉原刑事は後ろからどすどすと追いかけてきます。

ですが、その巨体では私たちに追いつけるはずもありません。

私たちは彼を振りきって、屋上まで辿り着きました。


「マ、マーヤちゃん! ここまで逃げれば、もう、大丈夫だよ……!」


息を切らせながら、マーヤちゃんを見ると、

彼女は、どすんとその場に尻もちをつき、

私の後ろを指差して、ぶるぶると震えていました。

その指し示す方向を、ゆっくりと振り向くと――、

そこには、あの光が、


アミダさまが、いたのです――。


「マーヤちゃん!」


私は、マーヤちゃんを庇うように彼女を抱きしめました。

ごくり。

マーヤちゃんの唾を飲む音が聞こえました。

そして、マーヤちゃんは、震える声で……

アミダさまへと、語りかけたのです。