阿弥陀仏の呪い

カエデちゃんはまた泣きそうな顔をしました。

自分の持っているお札も破魔矢も十字架も、無量無辺光のアミダさまには何の効き目もなさそうなのです。

ですが、その時――

私は閃きました。


「待って……。弱点も安全地帯もないとしても、たとえば動機はどう……?」

「どういうこと?」

「吸血鬼だって、お腹が空いてなければ血を吸わないよね? それと同じよ!」

「なるほど、アミダさまがどうして人をゴクラクに連れて行くのか、ゴクラクに連れて行って何をするのかが分かれば……」

「そうよ、マーヤちゃん。そこから何か対策が立てられるかもしれない!」

「分かったわ。今度はその点を調べましょう!」


私のアイデアにより、また僅かな希望がもたらされました。

ですが、それを打ち砕いたのは、またもやサクラちゃんでした。


「ねえ、これを見て……」


彼女は暗い顔で、また書物を指し示します。