私とマーヤちゃんは顔を見合わせました。


「それでね。そのう……、ちょっと言い辛いことなんだけど、青井さんね、最近、あまり良くない友達と付き合ってたって聞いてるからね」


アオイちゃんが不良と付き合っているという話は私たちも知るところでした。


「まあ、普通に考えればプチ家出かなってところなんだけど。今回の件ね、別のヤマとちょっと絡んできてね。それで、彼女が事件に巻き込まれた可能性があるって考えてるんだ」

「事件…………」

「うん。それでね、青井さんがどういう"遊び"をしていたのか、何か知っていたら教えて欲しいと思ってね」

「し、知りません……!」


マーヤちゃんはあわてて否定しました。

私もマーヤちゃんも、アオイちゃんがどんな夜遊びをしているかなんて実際に知らないのですから……


「あの……、私たちの中でアオイちゃんと一番仲が良かったのはカレンちゃんです。カレンちゃんに聞いた方がいいかもしれません」

「ああ、そうなんだよね。……実は、カレンさんには今朝方もう話を聞いてあるんだ」


カレンちゃんの様子がおかしかったのは、もしかすると、この刑事さんが来たことと何か関係があったのでは……、と私は思いました。