「ティナちゃんってば変わってるわよね。普通女の子は野営を嫌がるのに」
すっかり仲良くなったアネタの母、イロナが面白そうにティナを見ている。
アネタと一緒に体を洗っていたのだろう、女から見ても色っぽい姿だ。
「え、そうなんですか?」
「そりゃそうよ。だってお風呂には入れないし、お手洗いだって気を使わないといけないし」
「そっか。そう言われればそうかも……」
ティナはイロナの言葉に改めて自分は運が良かったのだと気が付いた。
お風呂の代わりに浄化魔法で身体を綺麗にできるし、お手洗いは結界を張れば誰にも気付かれることなく出来る。
それは<神聖力>を持つティナだからこそ可能なことなのだ。
当たり前に使っていた自分の能力が希少なものなのだと自覚したティナは、改めて気をつけなければ、と思う。
誰かに能力を見られ、神殿に通報されれば無理矢理にでも連れ戻されるかもしれないからだ。
ティナが考えごとをしていると、イロナの後ろからひょこっとアネタが顔を出した。
「あ、アネタちゃん髪の毛乾かそっか」
「うん」
アネタに声を掛けたティナは魔法で温風を出すと、アネタの黒い髪の毛を乾かしていく。この歳の子供の髪はサラサラで、ティナはアネタの頭を撫でるのが大好きだった。
すっかり仲良くなったアネタの母、イロナが面白そうにティナを見ている。
アネタと一緒に体を洗っていたのだろう、女から見ても色っぽい姿だ。
「え、そうなんですか?」
「そりゃそうよ。だってお風呂には入れないし、お手洗いだって気を使わないといけないし」
「そっか。そう言われればそうかも……」
ティナはイロナの言葉に改めて自分は運が良かったのだと気が付いた。
お風呂の代わりに浄化魔法で身体を綺麗にできるし、お手洗いは結界を張れば誰にも気付かれることなく出来る。
それは<神聖力>を持つティナだからこそ可能なことなのだ。
当たり前に使っていた自分の能力が希少なものなのだと自覚したティナは、改めて気をつけなければ、と思う。
誰かに能力を見られ、神殿に通報されれば無理矢理にでも連れ戻されるかもしれないからだ。
ティナが考えごとをしていると、イロナの後ろからひょこっとアネタが顔を出した。
「あ、アネタちゃん髪の毛乾かそっか」
「うん」
アネタに声を掛けたティナは魔法で温風を出すと、アネタの黒い髪の毛を乾かしていく。この歳の子供の髪はサラサラで、ティナはアネタの頭を撫でるのが大好きだった。