「うんうん! すっごく格好良い!! トールにぴったりだね!!」
ツヴァイハンダーを背負ったトールを見たティナが、満面の笑みを浮かべた。
まるで子供のような無邪気なティナの笑顔に、トールの心臓が一瞬跳ねる。
トールは顔がわかりにくい見た目にしていて良かったと内心で思う。そうでなかったら、ティナに顔が赤いことがバレていただろう。
「これ、すごく高価なものだと思うけど、俺が使ってもいいの?」
本来であればかなりの重量があるはずなのに、このツヴァイハンダーは普通の剣並みの重量しか無い。恐らく、希少な鉱物で作られたものだろうと、トールは予想する。
「勿論だよ! トールが使ってくれたらすごく嬉しい! ベルトルドさんもそのつもりでツヴァイハンダーを選んでくれたんだと思うし」
ティナの話では一時期、父親はツヴァイハンダーではなく、バスタードソードを使っていたらしい。しかしティナはツヴァイハンダーを使う父親が格好良くて好きだったと言う。
「有難う。じゃあ、有り難く使わせて貰うよ」
「うん! 良かった!」
トールはベルトルドの気遣いに感謝した。そして彼に一瞬嫉妬してしまった自分を恥ずかしく思う。
ティナを溺愛するベルトルドが、気に入らない人間にティナの父親の、それも大切な遺品を貸し与えるとは到底思えない。
しかし、ベルトルドはただ単にトールを認めた訳ではなく、牽制のつもりでツヴァイハンダーを選んだのだろう、とトールは結論づけた。
何だか父親二人に監視されてるみたいだな、と苦笑いを浮かべながら、トールは大切な愛娘を預けてくれた、ベルトルドの信頼に応えようと思う。
ツヴァイハンダーを背負ったトールを見たティナが、満面の笑みを浮かべた。
まるで子供のような無邪気なティナの笑顔に、トールの心臓が一瞬跳ねる。
トールは顔がわかりにくい見た目にしていて良かったと内心で思う。そうでなかったら、ティナに顔が赤いことがバレていただろう。
「これ、すごく高価なものだと思うけど、俺が使ってもいいの?」
本来であればかなりの重量があるはずなのに、このツヴァイハンダーは普通の剣並みの重量しか無い。恐らく、希少な鉱物で作られたものだろうと、トールは予想する。
「勿論だよ! トールが使ってくれたらすごく嬉しい! ベルトルドさんもそのつもりでツヴァイハンダーを選んでくれたんだと思うし」
ティナの話では一時期、父親はツヴァイハンダーではなく、バスタードソードを使っていたらしい。しかしティナはツヴァイハンダーを使う父親が格好良くて好きだったと言う。
「有難う。じゃあ、有り難く使わせて貰うよ」
「うん! 良かった!」
トールはベルトルドの気遣いに感謝した。そして彼に一瞬嫉妬してしまった自分を恥ずかしく思う。
ティナを溺愛するベルトルドが、気に入らない人間にティナの父親の、それも大切な遺品を貸し与えるとは到底思えない。
しかし、ベルトルドはただ単にトールを認めた訳ではなく、牽制のつもりでツヴァイハンダーを選んだのだろう、とトールは結論づけた。
何だか父親二人に監視されてるみたいだな、と苦笑いを浮かべながら、トールは大切な愛娘を預けてくれた、ベルトルドの信頼に応えようと思う。



