月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。





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 次の日の朝、トールとティナは旅に出る準備を進めていた。

《もう行っちゃうの?》

《ずっとここにいていいのよ?》

《寂しくなっちゃうわ》

 荷造りをしているティナたちに、精霊たちが寂しそうに言う。
 ちなみにルーアシェイアが力を取り戻したからか、夜が明けても精霊たちは人の姿を保っている。

《アウルムもルシオラも行っちゃうなんて》

《まだモフり足りないのに!》

《久しぶりに会えたのに、本当に行っちゃうの?》

『ぼくはティナと一緒なのねー。ティナを守るからー』

《私もトールを守らなきゃいけないからね!》

 精霊たちはせめてアウルムとルシオラだけでも残って欲しい、と思っていたみたいだが、二人ともティナたちと一緒に行くと言う。

 ティナはその気持ちが嬉しくて、思わずアウルムとルシオラを抱き上げて頬をすり寄せる。
 さりげなくもふもふを堪能しているティナとルシオラを、精霊たちが羨ましそうに見ているけれど、二人は気づかないフリをした。